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『風の旅人』 28号

FIND the ROOT われらの時代

FINE EXISTENCE 有 即 無

全ての存在は、その時ならではの繊細な関係の産物であり、
世界は、固有の関係で生じる無数の存在が微妙に影響し合いながら成り立つ。
全ての関係は変化していく定めにあり、
それに応じて世界も多彩を極めていくが、
変化全体のプロセスは、常に同じことが繰り返されている。

絵/大竹伸朗

富士  GENUINE IMAGE

© Ohyama Yukio

© Ohyama Yukio

© Ohyama Yukio

© Ohyama Yukio

鉄の匠  SACRED FORM

© Ohashi Hiroshi

© Ohashi Hiroshi

© Ohashi Hiroshi

© Ohashi Hiroshi

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※掲載写真の印刷物への使用は法律で禁止されています。

vol.28 2007年10月発行

定価 ¥1,200(税込)
全150ページ 30×23cm

 「富士山」であれ、「東京」であれ、同じ「単語」を聞いても、人それぞれの記憶によって、思い浮かべる光景は異なります。どんな時も場所も、光の微妙な加減や匂いや歳月による傷みなど、その時、そこにしかない関係性で成り立っており、同じものは存在しません。
 世界は、無限の組合せによって、どの局面も微妙に異なって多彩になり、局面ごとに現れ出る一つ一つの物は固有になります。そして、人と人、物と物、人と物など、それぞれ固有の存在が固有の関係をきめこまかく織り込んでいくと、その関係から生じるものは、いっそう固有の性質を強めていきます。
 優れた職人の仕事とは、おそらくそのように固有の局面のなかで、物と物を関係させ、命のつながりを実現し、生の形を整えていくものなのでしょう。形は異なれど、そこに宿る生の気配は普遍であり、だからこそ、人の心に響くのでしょう。
 この世界に、他に取り替えのきかない関係性で自分が在り、自分を取り囲む物が在ります。すべての関係における機微は、どれも一定ではなく、刻々と変化しながら、変化することで常にバランスを危うくしながら、なおかつ生は持続していきます。
 そのようにして現れ出る一度きりの危うい生の形は、どれも厳粛なものであり、だからこそ、尊く、有り難い。そのようにかけがえのない気持ちに支えられてこそ、世界は、愛おしく、美しくなっていくのでしょう。

雑誌『風の旅人』編集長 佐伯 剛

【 表紙・裏表紙 】

絵/大竹伸朗

【 写真 】

【 連載 】

【 Endless World − 生と死の廻り 】