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『風の旅人』 26号

FIND the ROOT われらの時代

LIFE ITSELF

この世の営みは、どれ一つ単独で存在できるものはなく、
常に他の何ものかと交互に影響を受け合いながら、
その局面だからこそ成り立つ奇跡的なバランスのなかで、
「死」と背中合わせの「生」そのものとして完成している。

絵/大竹伸朗

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© Uchiyama Hideaki

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屋久島

© Yamashita Hiroaki

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※掲載写真の印刷物への使用は法律で禁止されています。

vol.26 2007年6月発行

定価 ¥1,200(税込)
全154ページ 30×23cm

 この世に生を受けたものは、何一つ単独で存在せず、常に他の何ものかと作用し合い、「死」も含めた全体の一部として存在しています。
 また、生きることは、自分と世界のあいだの精妙な運動ですから、どの局面も不完全ではあり得ないでしょう。その意味で、生まれて間もない頃や、死の直前においても、「生」は、それじたいで厳粛に成立しています。
 現代社会に広く浸透している認識では、赤ん坊や子供は大人になっていく過程とみなされ、老年は、完成したものが衰えていく過程としてみなされる傾向がありますが、そうではなく、子供も成人も老人も、その局面ごとに、それじたいで唯一のものとして完成しています。
 いたいけなもの、あわれなもの、さびれたものが人間の心を捉えるのは、そこから漂う「死」の気配が、「生」の奇跡的なバランスを再認識させるからではないでしょうか。
 「生」の運動は極めて精巧であるがゆえに、「生」を全うしているものからは、同時に、「死」の気配も漂っています。そして、「死」の気配が濃厚なものほど、「生」の気配も濃厚になります。「生」あることのかけがえのなさは、宿命的な「死」と深くつながっているように感じられます。
 この世の営みの全ての一瞬は、始まりであり、終わりであり、なるべくしてなる均衡のなかで、「死」と背中合わせの「生」そのものとして完成している。
 そうしたことを、誌面を通じて少しでも感じていただければ幸いです。

雑誌『風の旅人』編集長 佐伯 剛

【 表紙・裏表紙 】

絵/大竹伸朗

【 写真 】

【 連載 】

【 Endless World − 循環する世界のなかで 】