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『風の旅人』 24号

FIND the ROOT 「世界」と「人間」のあいだ

ROUND of LIFE 永遠の現在

死があるからこそ生は輝き、
生があるからこそ死は厳粛になる。
喜びと悲しみもまた、
お互いに深め合う関係として表裏一体である。
この世の一切のものは、
単独で存在するための合理的な原理を持たず、
様々な原因と条件が寄り集まった
繊細なる総体として成立している。

INDEX

© Lu Nan / Magnum Photos Tokyo

HOLY LIFE / チベット

© Lu Nan / Magnum Photos Tokyo

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LIFE IN DEATH / 生と死を育む海

© Nakamura Ikuo

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※掲載写真の印刷物への使用は法律で禁止されています。

vol.24 2007年2月発行

定価 ¥1,200(税込)
全150ページ 30×23cm

 現代社会は、「死」や「悲しみ」や「苦痛」を遠ざける方向に発展してきました。
 そして、人間に都合の良い部分だけを抜き出した「物」を堆く積みあげることが豊かさであるかのような広告やPRが氾濫しています。
 しかし、自然界に目を向ければ、「死」と「生」、「悲しみ」や「苦痛」と「喜び」は裏表一体の関係であることがわかります。
 自然界においては、「死」の厚みが、豊かな生を育んでいます。それゆえ、自然界から糧を得ているという感覚を備えていたかつての人間は、「死」が「生」を育むことを知り、それがゆえに「死」に対する厳粛な心構えを持ち得たのだと思います。
 自然を傍に感じながら生きていれば、モノゴトが一巡するたびに、生と死(喜びと悲しみ)が一体であることが感じられる。その一巡を厚く積み重ねることが円熟であり、それこそが本当の豊かさであると知ることができる。
 人間生活において、たとえ自然を傍に感じられない環境になっていても、困難さや悲しみを厚く積み重ねることで、生の喜びが一層増すことがあります。そして、人間の都合でどちらか一方を遠ざけると、結果的に両方を遠ざけてしまうように思われます。
 死の実感もなければ生の実感もなく、痛みも弱ければ喜びも弱い営み。それを豊かさだとみなし、そこに向かって努力することをけしかけられる今日の大量消費社会。
 「風の旅人」第24号の特集 ROUND of LIFE において、今日の大量消費社会で見失われがちな、「生」と「死」、「喜び」と「悲しみ」が一体化した世界をお伝えできればと思います。

雑誌『風の旅人』編集長 佐伯 剛

【 表紙・裏表紙 】

齋藤亮一

【 写真 】

【 連載 】